派遣先への企業訪問による顔合わせ(面談)についての詳細

派遣先への企業訪問による顔合わせ(面談)について

派遣の仕事をする場合、通常「面接」と「面談」の2つをこなさなければいけません。1度目は派遣登録の時(面接)、2度目は派遣先への顔合わせ(面談)です。

現在、紹介予定派遣を除き、派遣先企業が派遣労働者を特定する行為、例えば事前面接は禁止されています。(労働者派遣法第26条第7項)

通常の顔合わせであれば、派遣先で勤務することが決定しており、就業開始日前に一度お互いが会っておくための場です。

しかし、選考のための面接でなければよいとして、全面的に禁止されているわけではありません。現在の実情としては、「顔合わせ(面談)」という形で、仕事が決まる前に、派遣先企業と派遣社員が顔を合わせて話をすることが往々にしてあるのです。

つまり面接と顔合わせの違いは、対象が「派遣会社」か「派遣先企業」であるかということと、目的が「登録」のためか「派遣先決定」のためなのかの違いとなります。

そしてもう一つ大きな違いがあります。面接の時には当然ですが自分1人で出向きますが、顔合わせの時には、派遣会社の担当者が同席します。これはいきなり知らない場所に1人でポンと放り込まれるより、心強いのではないでしょうか。

顔合わせは、派遣先企業側が、あなたを自社へ迎え入れるのに適しているのかを最終確認する場です。気を引き締めて、面接対策をするなど準備万端で挑むようにしましょう。

派遣先への顔合わせ(面談)って何をするの?

派遣先への顔合わせは、会社によって違いはありますが、主に次のようなことが行われます。

  • 派遣先の会社情報についての説明
  • 仕事内容の説明
  • 派遣社員の自己紹介
  • 質問タイム

まず、派遣先の会社の概要や、実際に行うことになる仕事内容を、あなたが派遣会社から聞いた時より詳しく聞くことができます。

もし詳細が聞けなければ、質問タイムで派遣先に訊ねてみるのもいいでしょう。仕事への積極性を表すことができるので一石二鳥と言えます。

また、顔合わせでは、学歴や年齢、家族構成など個人情報に関する質問が禁止されており、スキルシートにもこれらの情報は載っていません。ただし、名前に関しては、あなたが希望するのであれば名乗っても構いません。

派遣担当者との打ち合わせが大事

顔合わせの流れや、派遣先があなたのプロフィールに興味を持っている部分、あなたと派遣先の希望条件とが合致している部分を事前に聞いておきましょう。

そうすることであらかじめ対策が立てられるので、顔合わせに落ち着いて挑むことができます。

自分の強みが明確にわかっていると自己アピールの場で役立つため、なるべく打ち合わせの時間をもつことが成功への近道です。

派遣先企業訪問時の服装や髪形

就職活動中の立場ですので派遣先に訪問する際の身なりは、少し気をつける必要があります。顔合わせというと少し簡易的な印象を持ちますが、実際は採用面接と同じと捉えるほうが適当です。

派遣先の担当者に不快感を与えれば、顔合わせでも落ちる可能性はあり、その落ちるパターンとして「身なりがきちんとできていない」ことが挙げられます。

派遣先の採用担当者は、一緒に働く仲間として、スキルチェックだけではなく、社会人としての基本的なマナーや一般常識があるかどうかをチェックしています。

○服装は基本ビジネススーツで。スカート、パンツタイプどちらでもOKです。
○女性で髪が長い場合は束ね、清潔感がある髪型を心がけましょう。
○メイクはナチュラルメークで派手すぎないように気をつけます。

清潔な格好を心がけるとともに、姿勢をよくすると雰囲気も良くなるでしょう。自信を持っているように感じられますし、受け答えする際の声も自然とよく通るようになります。第一印象をよくするために自分を演出することも大切です。

顔合わせ時にも履歴書や職務経歴書は必要なのか?

顔合わせの際は、派遣会社にはあなたの職務経歴資料(スキルシート)が既に提出されており、派遣先の採用担当者はそれを見ながら顔合わせを行います。

改めて履歴書や職務経歴書などの書類を提出することはしませんが、顔合わせの際の質疑応答を落ち着いて進めるためにも、一応持っておきましょう。事前に担当者との打ち合わせの時に見直しをするなどの確認用に持っておくと、安心できますよ。

顔合わせの時の質疑応答というのは、5〜10分間と短いため、その間に自己アピールや、必要なことを聞き出さなければいけません。そのため、経歴はわかりやすく簡潔に説明することが求められます。

自分の履歴書、職務経歴書を簡潔明瞭に伝えられるように、事前にまとめたものを用意すると便利です。そしてそのまとめたものをスムーズに話せるように練習する時間を設けると、さらに良いと思います。

おすすめの自己PR方法は?

(1)基本的なマナーはしっかりと

派遣先に向けての自己PRは、派遣先に訪問するその時から始まっています。姿勢をただし、挨拶や受付での受け答えについてもきちんとしましょう。

顔合わせには、お互いが質問し答える時間があります。その時にどう自己PRしたかで、採用が決まるもの。自己PRの ポイントは次のようなものがあります。

  • 髪型や服装などの身だしなみをきちんとする
  • パンフレットやHPなどで派遣先の会社概要を把握しておく

以上は、最低限用意した方がいいことです。派遣先の担当者としても、社会人としての基本的なマナーができていて、自社に興味がある人を好意的にみるものです。

(2)「あなた」を簡潔明瞭に伝える

自分の職歴の中で応募先の企業に合うものについてまとめておきましょう。この作業は派遣会社の担当の方に相談するとよいと思います。派遣先の要望や的確なアピールポイントをアドバイスしてくれるでしょう。

職歴を説明する際のポイントとして、単に社名や部署名、職種だけではなく、そこで具体的にどのような仕事をしていたのか、使っていたアプリケーションや専門スキルは何なのか等を話すと相手がイメージつきやすくなります。

例えば…、
「A社では、営業事務を担当していました。エクセルの関数やマクロを使っての資料作成、取引先とのメールや電話でのやり取り、他にはパワーポイントでのプレゼン資料の作成にも携わらせていただきました。御社でもこの経験をいかして貢献できればと思っています」と言った具合です。

プロジェクトの成功など具体的な実績があれば、それを提示するのも責任感がある印象を与えることができ、効果的です。しかし、注意したいのは、その時の苦労話や、感動した話など感情論を挟むのは控えた方がよいでしょう。

多くの会社で派遣を経験した場合は、その全てについて話す必要はなく、求められる業務内容に沿った話をするのが良いと思います。

(3)ネガティブな情報もできるだけポジティブに変換

派遣のお仕事はどうしても転職を繰り返すので、お仕事とお仕事の間が空いてしまうものです。タイミングやチャンスに恵まれない場合、その空白時間が長期間できてしまうこともあります。

顔合わせでこの点に話が振られる時もあると思います。その間に資格取得のための勉強や、留学をしている場合は、自信をもってその事を話して下さい。

派遣会社で行われているスキルアップの研修を受けた場合も、アピールするといいでしょう。短期のアルバイトをしていた場合も、もちろんOKです。

実際には、上記のような活動をしておらず、何もしていなかった場合でも「仕事を探したけれど今まで見つかりませんでした」といったマイナス要素は話すべきではありません。相手に「この人本当に大丈夫かな?」と不安にさせてしまう恐れがあります。ここは「資格取得のために動いていました」という理由にしておいた方が無難です。

(4)担当するであろう仕事についての質問をする

「業務では、どのようなアプリケーションを使用しますか」
「各アプリケーションはどの程度のスキルを必要としていますか」
「来客対応や電話応対の割合がどれぐらいですか」

など、業務に関しての積極性を表すことができます。逆に次のような質問をするのは、気にしていても聞くのはNGです。

「職場の人間関係はどのような感じですか」
「残業はどれぐらいの頻度でありますか」
「急に休むことになっても大丈夫ですか」

など、やや自分本位の質問は相手の心証を悪くしてしまう恐れがあります。

顔合わせ(面談)のときに必要な持ち物

顔合わせの時には、筆記用具とメモ帳は必ず持ち歩くようにした方がよいでしょう。

顔合わせの最中はメモ帳を開くのは失礼ですが、終わってから気づいたことをメモしたり、事前に派遣会社の担当者と打ち合わせした際に大事なことをメモしたりができます。

仕事が決まっていざ働く際にも、指示や手順を書き留めておくことは、社会人として基本的なことです。

また、自分の職歴をまとめておいたものも準備しておくと安心です。

まとめ

派遣先は、派遣会社を何社か用意しておき、その応募者の中から実務経験者や条件の良い人材を採用する、というケースもあります。

もし、希望する会社がダメな場合でも、あまり落ち込まずにこの会社には縁がなかっただけ、と早めに気持ちを切り替えて次の希望職種の求人情報を探すことも大事です。

ポジティブな姿勢や態度は顔合わせの時にも表れるものです。明るく自分をアピールして顔合わせを成功させてください。


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