Wワークでガッツリ稼ぐ人材派遣会社×アルバイト
Wワーク(ダブルワーク)とは、本業以外に副業の仕事をすること、つまり仕事の掛けもちを意味します。具体的には、正規の仕事の就業後や休日・有給休暇を利用してアルバイトをしたり、同時に複数のアルバイトをしたりすることを言います。
本業だけでは給料が足りない、余った時間を有効に使いたい、貯蓄をしたい、経験値を上げたいなど理由は人それぞれですが、近年は派遣で働く人の中にもこういったWワークをしたいという相談が増えています。
Wワークをする上で大切なこと
一見、時間の都合さえつけば誰にでもできると思われがちなWワークですが、実はそんなに簡単なものではありません。Wワークをするにはいくつか押さえておきたい大切なことがあります。
スケジュール管理
まず、最も重要なのがスケジュール管理です。本業の仕事がお休みの日に副業をする場合はあまり問題ありませんが、本業の就業時間が終わった後にアルバイトをする場合や、複数の仕事のシフトが入り組んでいる場合は注意が必要です。
あまりタイトなスケジュールを組んでしまうと、一方の仕事で残業があった場合、その後の仕事に間に合わなくなる恐れがあります。都心では天候やその他の事情による電車の遅延や交通渋滞などはよくあることですから、余裕をもったスケジュールを組むようにしましょう。
また、勤務先の都合でイレギュラーな出勤をお願いされることもあるかと思いますが、こういった場合も他の仕事とバッティングすることのないよう、また時間や曜日を勘違いすることのないよう、手帳やスマートフォンのアプリなどでしっかりとスケジュール管理をすることが大切です。
体調管理
コンビニ・居酒屋など深夜営業をしている接客業や飲食業は、シフト制で夜間勤務のニーズも多いため、日中フルタイム勤務している方の副業としてオススメです。また、工場や物流センターなどのピッキング作業や軽作業スタッフは、未経験者歓迎で大量募集をしていることも多いので、副業として始めやすいでしょう。しかし、両者とも立ち仕事であるため、体力的に続けられるかどうかをきちんと考慮する必要があります。
また、コールセンターやデータ入力などの座り仕事でも、肩こりや眼精疲労が原因で頭痛などの体調不良が起こることもあります。
無理な働き方をすることで、朝起きられない、日中仕事に集中できない、体調がすぐれないなど本業に支障が出るようでは問題ですから、きちんと休憩をとる、たまには息抜きをするなどして体調管理はしっかり行いましょう。
そもそも副業が禁止の会社もある
副業というと、“会社にバレないように内緒でする”というイメージがありますが、実は労働基準法では会社員が副業をしてはいけないとは定められていません。会社との雇用契約で定められた勤務時間以外は、社員個人がどのような時間を過ごそうと自由であるからです。
しかし、法律とは別に、会社には「就業規則」というものがあります。この就業規則において副業を禁止している会社は数多くあります。その理由としては、本業がおろそかになるから、同業他社への情報の漏えいを防ぐため、といったものです。
法律では禁止されていないけれども、就業規則で禁止されている場合は、万が一副業がバレてしまえば、会社を辞めざるを得ない状況になる、または副業を辞めなければならない可能性が出てくることを頭に入れておきましょう。
派遣のWワークについて
前章で副業を禁止している会社が多いということをお話ししましたが、派遣会社はどうなのでしょうか。
結論から申し上げれば、派遣会社においてWワークを禁止しているところはほとんどありません。それどころか、掛け持ちで仕事をしたい旨を担当者に伝えれば、希望条件に合った勤務スケジュールの仕事を紹介してもらうこともできます。
ただし、派遣以外の仕事が契約社員やパート・アルバイトであった場合はそれぞれの会社の就業規定を確認する必要があります。その会社で副業が禁止されていれば、当然就業規則違反になってしまいます。
派遣スタッフとしてWワークで働くメリット、デメリット
派遣スタッフは、Wワークをするにはとてもオススメの就業形態です。まずはメリットから見ていきましょう。
メリット
- 時給が高めなので週1〜2回のWワークでも月数万円の収入増が見込める
- 勤務時間の融通が利く
- 空いた時間を充実させられる
- 本業とは違う仕事を経験できる
- スキルアップや資格取得につなげられることもある
- トラブルや労使交渉などは派遣会社が間に入ってくれる
では、デメリットにはどんなことがあるでしょうか。
デメリット
- 体力的に厳しい
- 覚えるべきことが増える
- 本業において、急な残業や休日出勤があると大変
- 副業禁止の会社で内緒で働いていることがバレた場合、懲罰をうけることもある
- 自由な時間がなくなる
- 確定申告が必要になる
- 収入が増えすぎると扶養を外れてしまう可能性がある
Wワークをするなら派遣とアルバイトのどっちがいい?
派遣とアルバイト、どちらがWワークに向いているのかを条件ごとに見ていきましょう。
勤務条件
派遣
事前に派遣スタッフ(あなた)が希望した条件に合う仕事を紹介してもらうことができ、派遣先企業との細かい勤務条件の交渉は、派遣会社が行ってくれます。ここで決めた仕事内容や条件を派遣先企業が途中で変えることはできません。
アルバイト
アルバイト先の勤務条件に納得した上で勤務をするか、または自分で交渉を行います。働きながら仕事内容が変わることもあります。
給料
派遣
パートやアルバイトに比べて時給は高めに設定されています。ただし、交通費は時給に含まれる場合が多いです。
アルバイト
ほとんどの場合、派遣よりも時給は低く設定されています。交通費は支給されることも多いです。
福利厚生
派遣
大手の場合、派遣会社の手厚い福利厚生を受けられることが多いです。
アルバイト
勤務先の福利厚生を受けられることもありますが、アルバイトには適応されないというところも多いです。
時間外勤務
派遣
派遣の場合、あらかじめ“残業なし”の希望を出していれば、残業することはほとんどありません。また、1日8時間以上/1週間40時間以上の時間外労働は25%の割増賃金、休日出勤は35%の割増賃金などと労働基準法で明確に決められており、派遣会社はそれらを遵守しなければなりません。
アルバイト
状況によっては、残業をすることもあります。
社会保険
派遣
きちんとした派遣会社であれば、2ヶ月を超える契約期間など、一定の条件を満たせば社会保険に加入できることが多いです。逆に加入に積極的ではない派遣会社は注意が必要です。
アルバイト
平成28年10月から社会保険の加入対象が広がったものの、アルバイトの場合、条件を満たしていても加入をさせていない事業所が多いのが実情です。その場合は自分で国保に入るなどの対応が必要になります。また従業員数が少ない個人事業主や一部のサービス業などでは、そもそも事業所自体が社会保険の適用外である場合もあります。
仕事の豊富さ
派遣
1ヶ月、3ヶ月などの短期間の仕事や、時間や曜日の指定ができるため、Wワークに向いている仕事は豊富にあると言えます。
アルバイト
1日だけ2日だけといった単発の仕事や、1ヶ月間だけなどの短期間の仕事もあります。
トラブルなどの対応
派遣
勤務時間・仕事の内容・人間関係などのトラブルが合った場合は、派遣会社が間に入って問題解決の手助けをしてくれます。
アルバイト
自分自身で勤務先と話し合うなどの対処をする必要があります。
Wワークの可否ついて
派遣
あらかじめ派遣会社にWワーク希望と伝えておけば、Wワーク可能な勤務先を探してくれます。
アルバイト
勤務先によっては副業禁止の場合もあります。
以上、あらゆる方面から考えても、アルバイトやパートよりも派遣の方がWワークをしやすい環境が整っていると言えそうですね。
派遣とアルバイトでメリハリをつけよう!
メーンの仕事は、残業がないため予定がたてやすく、時給の高い派遣から選び、夜は副業としてアルバイトをするのがオススメです。または、平日は派遣で長期の仕事をし、土日祝日は副業OKの勤務期間が短い週払い・日払いのアルバイトという風に曜日で分けるのもよいかもしれません。
くれぐれも休息をとることを忘れないでくださいね。
派遣のWワークがオススメの方
派遣会社のコメントを見てみると、何を目的としてWワークをするのかが明確な方への紹介は前向きということでした。逆に「なんとなく」「お金が欲しいから」という方は実際にWワークをやってみてもすぐに挫折する方が多いので紹介しにくいとのことでした。
さらに、時間や約束がきちんと守れる方、連絡がつきやすい方、急な仕事が入った際にやるかやらないかのレスポンスが早い方は、仕事を紹介しやすいということです。こういった意見をふまえ、派遣のWワークがオススメな方をご紹介します。
- フリーランスで働いている方
- 本業とは違う実務経験を希望する方
- スケジュール管理がしっかりできる方
- Wワークをする目的がはっきりしている方
- 体力に自信がある方、体調管理ができる方
- 本業の終業時刻が明確な方
目的がしっかりしていないと難しいかも・・・
何か明確な目標がある場合、人は頑張れるものです。ただ漠然とお金をたくさん稼ぎたいと思っているだけでは、体力的にも精神的にも決して楽ではないWワークは続かないかもしれません。
また、繰り返しになりますが、Wワークをする上で目的と同じくらい大切なことはスケジュール管理と、体調管理がしっかりとできることです。
それに加え、できれば徒歩圏内など自宅から近い勤務地を選んだり、勤務時間の間隔に余裕があったり、また2つの仕事のうち1つは“未経験OK”のような簡単な仕事であれば、よりWワークがしやすくなるでしょう。
Wワークの仕事を探すのにおすすめの派遣求人サイト
はたらこねっと
2016年7月現在で、派遣のお仕事は約54,000件、正社員・アルバイトのお仕事は6,000件ほどを扱っている求人サイトです。検索条件にも「Wワーク可能」という項目があるため、副業向きの仕事が探しやすいでしょう。
ジョブセンス派遣
こちらは派遣のお仕事を紹介する求人サイトです。こちらも「Wワーク可能」という条件で探すことができます。専門職(鍼灸師など)の募集もあり、職種の幅も広いので登録する価値は十分にある求人サイトです。
エン派遣
こちらも派遣の求人情報サイトです。サイトの派遣講座の中では、「5限目」にWワークについての記事が載っています。Wワークをするにあたっての心構えや考え方、経験談などが書かれており、これからWワークをやってみたいと思われる方にはとても参考になります。介護関係の求人が豊富で、週1から可能となっているものも多くあります。
まとめ
Wワークの派遣についてご説明してきましたが、いかがでしたか。軽い気持ちで始めようと思っていた方の中には、結構大変そうだなと感じた方も多いのではないでしょうか。
実際、週1回だけ、土日だけと思って始めても、想像以上に大変ですぐに辞めてしまう方も多いため、派遣会社にWワークの希望を出した場合、どのくらいWワークへの目的意識があるのかを派遣会社があらかじめ確認することもあるようです。
とは言え、うまく生活リズムを作りながら本業と副業を両立させることができれば、得られるのは収入面でのメリットだけではありません。人脈が広がったり、本当にやりたい仕事が見つかったり、一方の仕事のストレスをもう一方の仕事をすることでうまく発散でき、結果両方の仕事がうまく回るということもあります。自分が必要とされる場所が増えることで、やりがいや生きがいを感じることもできるでしょう。
自己管理やスケジュール管理がしっかりできるという方は、ぜひ挑戦してみて下さい。
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