複数の人材派遣会社登録
派遣会社に登録する際、派遣会社の多さにどの派遣会社に登録すればいいのか悩むことはありませんか。
「1つの派遣会社に絞れない」「たくさんの派遣会社に登録をしておいた方がより早く仕事を見つけることが出来そう」、そんな風に思う人も多いと思いますが、果たして複数の人材派遣会社に登録することは可能なのでしょうか。
複数の人材派遣会社登録について詳しく紹介します。
人材派遣会社の複数応募や複数契約は可能なのか?
現在、日本にはたくさんの人材派遣会社があり、さまざまな派遣社員の求人があります。派遣会社の登録や求人の応募には、色んな活用方法がありますが、複数応募や複数契約は可能なのでしょうか。活用方法の疑問について調べてみました。
複数の派遣会社に登録したい
複数の派遣会社に登録することは、原則として禁止されていないので可能です。むしろ、1社の派遣会社に絞って登録している人が少数派と言えるでしょう。
殆どの人が、複数の派遣会社に掛け持ち登録し、派遣の仕事を探しているのが現状です。推奨されている派遣会社の登録社数は3〜5社程度です。派遣会社への登録自体は無料なので、複数の派遣会社に登録しておいた方がいいでしょう。
複数の求人に応募したい
派遣会社に登録し、求人検索をしていると気になる求人情報が複数見つかることがあります。
登録しているA社で気になる求人が3社見つかった場合、3社に応募することは可能です。しかし、企業への紹介は社内選考を経て1社に絞られます。
また、複数の異なる派遣会社の求人に同時エントリーすることも可能です。これらは、法的な規制や派遣会社の就業規則で制限されることは無いようです。
複数の派遣会社と契約をしたい
派遣の掛け持ちやダブルワークなど、複数の派遣会社と契約して仕事をすることは可能です。
例えば、平日の週3日はA派遣会社で仕事をし、土日はB派遣会社で仕事をするといった働き方は可能だということです。
但し、派遣会社によっては禁止をしている場合があるので、登録時に就業規則を確認しておきましょう。
複数登録するメリット
上述した通り、複数の人材派遣会社に登録することが可能ですが、複数の派遣会社に登録することで得られるメリットは何なのでしょうか。
自分に合った派遣会社が見つかる
派遣会社といっても、派遣会社によって得意な業界、職種などが異なります。また、派遣会社の担当者のフォローや対応の仕方、研修制度、福利厚生なども派遣会社によってさまざまです。
複数登録をしておくことで、希望する業界や職種に強い派遣会社を見極めることが出来たり、相性のいい担当者と巡り合えて万全のサポートを受けることが出来たりするメリットがあります。
早く仕事が決まる
派遣会社1社だけに登録をしているのと複数登録しているのでは、仕事が決まるまでの期間が違います。中には1社だけの登録でもスムーズに仕事が決まる人もいますが、派遣会社に登録をしたからといって、すぐに仕事を紹介して貰える訳ではありません。
1社からの連絡をずっと待っている状態では、待ち時間が長くなってしまいます。複数の派遣会社に登録しておき、仕事紹介の連絡が入る確率を上げておくことで紹介待ちの時間を短くし、早く仕事を決めることが出来ます。また、早く就職が決まることにより、ブランクが短くなるメリットもあります。
より多くの仕事と出会える
派遣会社によって、得意な業界や独自の取引先があるなど、抱えている案件が異なります。複数の派遣会社に登録をしておけば、それぞれの派遣会社の強みを生かした仕事を紹介して貰えたり、同じ派遣先でも派遣会社によって時給などの条件面が違ったりするので、労働条件の良い方を選ぶことが出来るなどメリットがあります。
登録することで非公開求人を見る事ができる
派遣会社のホームページや派遣求人サイトなどに掲載されている仕事以外にも、表に出ていない求人を派遣会社は抱えています。
そういった求人は、派遣会社に登録している人しか見ることができない求人です。登録件数を増やしておけば、見ることのできる非公開求人の数も必然的に増え、人気案件や希望条件に合った仕事が見つかる可能性も高くなります。
複数登録するデメリット
複数登録をすると多くの仕事と出会え、早く仕事が決まってブランクも短期間で済むなど、メリットが非常に大きいですが、勿論デメリットもあります。複数登録するデメリットは以下の通りです。
登録が面倒
派遣会社の登録は事前予約から始まり、履歴書や職務経歴書の準備、登録会への参加、スキルチェック、面談と結構手間と時間が掛かります。それを複数社分行わなくてはいけないので、スケジュールのやりくりや交通費などの負担が大変です。
メールや電話などの連絡が増える
派遣会社に登録すると、求人案内のメールや派遣会社からのお知らせメール、担当者からの仕事の紹介や現状確認などの連絡が入る為、複数登録をするとその量が増えるデメリットがあります。
また、複数の派遣会社に登録して複数の応募をしている場合、どこか1社で採用が決まると、その他の応募している派遣会社にも断りの連絡を入れなくてはいけないなど、やり取りの負担が増えてしまいます。
ダブルブッキングの可能性がある
派遣の求人には派遣先の会社名が伏せてあるので、同じ派遣先だとは気付かずに複数の派遣会社から応募をしてしまう可能性があります。逆に、複数の派遣会社から同一の派遣先を紹介される可能性もあります。
問題は、複数の派遣会社で社内選考に通過し、職場での顔合わせや面接まで進んでしまった時です。複数の派遣会社の担当者と何度も派遣先を訪問するのは、派遣先から悪印象を持たれるだけでなく、派遣会社からの信頼も失ってしまいます。
派遣先の情報内容の確認はしっかり行い、同時進行している場合は、ダブルブッキングにならないように注意しなくてはいけません。
管理が大変になる
複数の派遣会社に登録すると、どの派遣会社からどの派遣先に応募をしたのか、連絡を入れたのか入れていないのかなどが分からなくなることがあります。自分自身の状況をしっかり管理が出来ない人は要注意です。
事務職希望の方が複数登録するのにおすすめの組み合わせ
事務職を希望する方は非常に多いので、出来るだけ事務職の求人案件数を多く抱えている大手派遣会社に登録することがポイントです。
求人件数を多く抱えている派遣会社と併せて登録したいのが、事務系の中でも更にこの職種には強いという派遣会社に登録をすることです。事務職と一口に言ってもOA事務から貿易事務、英文事務、経理事務、受付、秘書などさまざまな職種があります。
例えば、英文事務を希望する人は外資系の求人案件に強い派遣会社を、受付を希望する人は受付の求人案件に特化した派遣会社を選ぶなどすると、より多くの仕事情報を目にすることができ、希望する勤務先が見つかる可能性がアップします。
<例>英文事務を希望
求人の多い大手派遣会社 | 求人の多い大手派遣会社 | 外資系求人に強い派遣会社 |
テンプスタッフ | リクルートスタッフィング | アデコ |
営業職希望の方が複数登録するのにおすすめの組み合わせ
営業職を希望する方は、断然営業職に強い派遣会社に複数登録をすることをおすすめします。
組み合わせとしては、大手人材派遣会社の営業職に特化したグループ派遣会社への登録と、営業職は正社員での登用も多いことから、派遣だけでなく人材紹介のサービスも行っている総合人材サービス会社への登録をおすすめします。
派遣社員にこだわる人は派遣会社のみを複数登録するだけでも構いませんが、将来的に正社員を目指したいと思っている人は、総合人材サービス会社で登録をしておくと、関係業界の動向を知るための情報収集もでき、待遇面の比較もできるので損はないでしょう。
<例>
営業職に特化した派遣会社 | 総合人材サービス会社 | 大手人材派遣会社 |
パソナマーケティング | ランスタッド | リクルートスタッフィング |
医療、介護職希望の方が複数登録するのにおすすめの組み合わせ
医療・介護職に特化した派遣会社は数多くあるので、まずは名の知れた大手の派遣会社1社は必ず登録しておきたいところです。
医療に関しては職種が幅広いので、専門職の場合、例えば看護師なら看護師に特化した派遣会社、薬剤師なら薬剤師に特化した派遣会社を併せて登録しておきましょう。
介護職の場合、未経験・無資格の方向けのサポートが手厚い派遣会社や、夜勤なしの派遣会社など、自身のスキルや希望する働き方に合った派遣会社の登録を併せて行っておくといいでしょう。
また、地域密着型の派遣会社もあるので、こういった地域密着型の派遣会社に登録することもおすすめです。
<例>大阪で介護職を希望
大手人材派遣会社 | サポートが手厚い派遣会社 | 関西の派遣会社 |
スタッフサービス メディカル |
かいご畑 | ワークステーション |
製造業希望の方が複数登録するのにおすすめの組み合わせ
製造業の派遣なら、まずは製造業に特化した有名な派遣会社に登録を行いましょう。製造業に特化した派遣会社は、紹介予定派遣や正社員登用案件も揃っているので、正社員を希望している人にはチャンスが広がります。
また、主婦の方でも働けるような軽作業系の求人案件が豊富であったり、募集年齢層が幅広かったりと、製造業に特化した派遣会社は派遣初心者の方にも向いています。
次に、取扱い求人数が多い、大規模な総合人材サービス会社の登録を行いましょう。製造業は、総合人材サービスを謳っている派遣会社であれば必ず取り扱いのある職種です。
製造業に特化した大手派遣会社と、有名どころの総合人材サービス会社それぞれ複数社に登録するのがおすすめです。
<例>
総合人材サービス会社 | 製造業に特化した派遣会社 | 製造業に特化した派遣会社 |
ランスタッド | テクノサービス | 日研総業 |
IT系、エンジニア職希望の方が複数登録するのにおすすめの組み合わせ
IT系・エンジニア職に特化した派遣会社の拠点は、東京を中心に大阪や名古屋など大都市に集中しています。
そういった理由から、派遣の登録はWEB登録で行われることが多く、求人案件の取扱いも全国に対応していますが、どちらかというと都市部に集中しています。まずは、希望する勤務地の求人案件を抱えているIT系・エンジニア職に特化した派遣会社で複数登録することをおすすめします。
大手派遣会社では取り扱っていないようなレア求人を探している方や、融通を利かせて欲しい方などは、中小の派遣会社に登録しておくのもいいでしょう。
<例>関東圏でシステムエンジニア希望
IT系・エンジニアに特化した大手人材派遣会社 | IT系・エンジニアに特化した全国対応している大手人材派遣会社 | 一都三県とIT系・エンジニアに特化した人材派遣会社 |
インテリジェンスの派遣 | パソナテック | TypeのIT派遣 |
総括
今回の調査の結果、複数の人材派遣会社に登録することは可能だということが分かりました。特に法的な規制も無く、現状多くの人が複数の人材派遣会社に登録をしています。
複数の人材派遣会社に登録するとさまざまなメリットがあるので、効率よく仕事を探すなら最低でも3社程度の登録数は必要なようです。
但し、一つの注意点として、手当たり次第登録をすればいいという訳ではありません。複数登録のデメリットもありますし、派遣会社によって特徴があり、得意な職種や強い業界などがあるので、自身が希望する仕事とマッチする求人案件を抱えている派遣会社を見極めて複数登録することをおすすめします。
業種ごとに、どういった人材派遣会社を複数選べばいいのか、具体的に派遣会社名などもピックアップして紹介しています。あくまでも選び方の例ですが、人材派遣会社に登録する際の参考にしてみて下さい。