営業アシスタントの仕事は人材派遣会社で
「営業という仕事に皆さんはどのようなイメージをお持ちですか？」
そんな質問をすると、「ノルマ」「セールス」「辛い」「仕事が終わらない」……等、とてもネガティブな言葉が返ってくる事が多いのではないでしょうか？
では実際に言葉の意味を調べてみると、「営業」とは営利（利潤・利益等）を目的として業務を行う事とあります。
つまり会社における一般的な営業職とは、自社が開発した製品や技術、サービス等をお客様に案内・提供する事で、対価を得る為の一連の業務を行う職種である事がお分かりいただけるでしょう。
このような内容から「営業」という仕事が重要な役割を果たしている事がわかり、その為に「大変である」「辛い仕事」といったネガティブなイメージが先行しやすいと考えられます。
ではこのような「営業」に対して、「営業アシスタント」とはどのような仕事であるかご存知でしょうか？
アシスタントという言葉から想像出来るように、一言で言ってしまうと「営業をサポートする仕事」といえるでしょう。「営業職」は基本的に社外で業務を行う事が多い仕事です。
それに対して「営業アシスタント」は社内でコツコツと行う業務が多い仕事です。業務内容を詳しく見ていくと、営業の仕事のスケジュール管理・進行状況の管理・顧客との連絡やアポイント・資料作り・見積書や請求書作成・報告書の作成・商品やサービスの受注管理・在庫や商品管理等、ここにはあげきれないほどのあらゆるサポート業務をこなしています。
ですから会社の中心的仕事である営業職と共に、非常に重要な役割を担っている仕事である事がご理解いただけたのではないでしょうか？
そこで、今回は意外と知られていない「営業アシスタント」の仕事を「派遣」としての立場から詳しく追ってみたいと思います。
営業アシスタントの派遣の仕事内容
派遣社員として働く場合、予め登録している派遣会社より紹介された企業で働く事が流れとなります。給料や福利厚生等、業務を行う上でのサポートはすべて契約している派遣会社との間でやり取りされる事になります。
基本的に希望や業務の内容等の詳細については、あらかじめ契約の上で決められている為、正社員として企業で働く場合と比較すると、時間や給料体制等においてある程度希望のスタイルで働く事が出来ます。
企業側は募集や研修等に時間や資金を費やす事無く即戦力としての人材を得られる為、比較的重宝されているといえるでしょう。
「営業アシスタント」の派遣の仕事内容は営業スタッフのサポート全般
- スケジュール管理
- 電話対応およびメール応対
- 進行状況の管理
- 売掛金や買掛金の管理
- 顧客との連絡およびアポイント
- 商品在庫管理
- 資料および報告書の作成（社内文書作成）
- 備品の管理
- 見積書や請求書および提案書等の作成
- データの入力と集計
- 伝票作成
- 文書のファイリング業務
- 顧客情報の登録および管理
- 納品物のスケジュール管理や手配
- 商品の発送業務
- 入出金管理および伝票との照合
- 受注や発注業務及び出荷対応
- 来客応対
- 営業同行業務
- クレーム対応
- 打ち合わせ（営業に同席）
- 交渉業務
- その他付随業務
営業事務は事務業務が中心ですが営業アシスタントはそれに加え営業マンが営業活動に専念できるよう見積もりや資料作成、伝票処理等手伝ったり、代わりに作成したりします。
それで営業効率が上がって営業の成績が上がればアシスタントとしてもうれしいですよね。
営業アシスタントを採用しているのは大手企業が多いようです。小さな会社では営業アシスタントの仕事を営業事務スタッフが兼務していることが多いようです。
ですから、いざ営業アシスタントの仕事を探そうとしても意外と少ないと思うかもしれません。そんな時に人材派遣会社を利用してみてはどうでしょうか？
大手の派遣会社は大手企業への派遣が充実していることも多く、営業アシスタントの求人も自分で探すよりも早く見つかるかもしれません。
こんな人が求められる！
常に営業マンの動向を把握して気配りのできる人がこの仕事には向いています。そして営業とのチームワークが重要ですからコミュニケーション能力も必要ですね。
事務作業も多くいろんな書類を作らなければならないので中級以上のPCスキルがあるとよいと思います。Wordで文書作成、Excelの関数は習得しておきましょう。余裕があればPowerpointとAccessも勉強しておくと採用の際有利かと思います。
また、外資系の企業に就職したい場合は、ある程度の英語力が必要になることが多いです。TOIECなどの英語の試験や資格を取っておくといいでしょう。
人材派遣会社に登録していれば働きながらでも勉強できるスキルアップサポートがあるので利用するとよいですよ。オー人事で有名なスタッフサービスはビジネススクールに通学したり自宅のインターネットで学習できるeラーニングもあるので都合に合わせてスキルアップすることができますよ。時間を有効に使いたい方にはｅラーニングがオススメですね。
営業アシスタントの派遣が勤務する日や時間帯
派遣の「営業アシスタント」の場合、早出や残業等の時間外業務は極めて少ないのが一般的です。
なぜなら派遣労働者の場合、労働基準法第32条にて「使用者は労働者に休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならない」「使用者は1週間の各日については労働者に休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならない」という決まりがあるからです。
一般的な派遣社員として働く場合には、予め派遣会社と労働者との間で取り交わされる「契約」の段階にて、この法律に基づいた上での詳細事項が決められている為、それに付随しない業務や日数・時間等は法律上違反となり得る等の理由により、時間外における労働はないのが一般的です。
しかし例外として労働基準法第36条、いわゆる「サブロク協定」といわれる労使協定においてこれを締結し、労働基準監督署へ届け出が出されている場合につき、協定の範囲内において労働時間の延長が可能となります。
ただしこの場合においても、法定労働時間を超える超過分に関しては、通常の時給に残業代として25％の割増賃金を加える等の細かい規約があります。
ですから派遣社員として働く場合の残業は、正社員として企業に直接雇用されている社員とは異なり、予め決められている契約に基づき、基本的には残業ナシで一定時間内の就業となる事が多いのです。
この結果「営業アシスタント」の派遣の仕事の勤務する日や時間は、土日祝休みや残業少なめなどある程度最初に希望しているスタイルで働く事が可能です。自分に合ったライフワークで働ける事は派遣社員のメリットといえるでしょう。家庭のある女性の方でも営業アシスタントの派遣であれば働きやすいことが多いんですね。
営業アシスタントの派遣の給料
営業アシスタントの平均的な給料は、2014年〜2015年頃のデータによると、およそ年収にして289万円〜330万円前後、月収にして18万円〜21万円前後であるそうです。これは経験の有無・年齢・地域等の細かい条件により異なりますが、ほぼ平均的な数字となります。
アルバイトの時給の平均は900円〜1000円位、派遣社員の時給の平均は1200円〜1600円位と、アルバイト・パートの時給と比較すると派遣社員の方がだいぶ時給が高い事がお分かりいただけるでしょう。
これは一般的な定義と同様に、即戦力としての活躍を求められる事が多い事、アルバイト等の直接雇用と違い雇用にかかる費用が必要ない等の理由による為だと言われています。
営業アシスタントの仕事は非常に幅が広く、経験の浅い方には大変な部分も多いといいます。この給料を高いとみるか安いとみるかは、実際に働く人によるといえるでしょう。
営業アシスタントの派遣として働くメリット
派遣社員としてスキルアップ出来る
営業のサポート業務とはいえ、関連する書類の作成から実際の契約内容の確認、商品の管理から、顧客の管理等、一連の流れをすべて把握しながらマネジメント業務を行っている為、営業に関する高い知識を得る事が出来ます。これは派遣社員として確実にスキルアップに繋がるといえるでしょう。
やりがいのある仕事
あらゆる営業のサポートをこなす営業アシスタントの仕事は、顧客と営業とをつなぐ重要なパイプとなる仕事です。営業だけでは成り立たないあらゆる仕事をこなす為、大きなやりがいを感じる事が出来るといえるでしょう。派遣としてこのような経験を積む事は非常に大きな自信に繋がるでしょう。
営業マンのスキルを身に着けられる
将来営業としての仕事を希望する方にとっては、非常にメリットといえるでしょう。
通常は残業に繋がるような雑務も多いと考えられる営業アシスタントですが、派遣として希望のスタイルの中で働く事が出来、なおかつ営業に関するスキルを一つ一つ学ぶ事が出来る為、非常に良い経験を積む事が出来るでしょう。将来営業職に就く上で大変有効といえるでしょう。
また、営業に比べると未経験OKの求人も多く、まずは派遣で営業アシスタントをスタートし、営業のノウハウを学んで、営業アシスタント経験者として営業職へキャリアアップする足掛かりにすることもできます。
営業アシスタントの派遣として働くデメリット
コミュニケーション能力が低いと辛い
デスクワークが中心ですが、営業のサポートとして打ち合わせに同行したり顧客とのアポイントの連絡をしたりと、人との関わりの多い仕事です。
営業とは常に仕事の繋がりがある為、臨機応変な対応力が求められるといえるでしょう。未経験でも出来ますが、あらゆるビジネスマナーや高いコミュニケーション能力が求められる等、大きな役割を期待されると考えられます。
ストレスが多い
企業によっては複数の営業社員のサポートを同時に任される事があります。営業社員の性質やタイプによってはなかなか大変な役割を担う為、ストレスの多い仕事といえるでしょう。
スーツなど費用がかかる
「営業アシスタント」の派遣の仕事は、営業のサポート役としてのデスクワークが中心ですが、実際に顧客との打ち合わせや契約に同行したりすることもある為、ビジネス衣装が求められます。
基本的にはスーツや清潔感のある装いが必要な為、そういった意味での費用が掛かるというデメリットがあります。
仕事量が多い
「営業アシスタント」の派遣の仕事は非常に仕事の範囲が広いといえます。
派遣の場合は働く時間や日数等に制限がありますが、その中で実際にこなす仕事のボリュームは非常に多い為、ハードワークであるといわれています。
営業アシスタントの派遣がおすすめの方
上記デメリットでも取り上げたように、非常に仕事のボリュームの多い仕事ですが、実際にどのような方にむいているのでしょうか？
やりがいを求めている方
やりがいのある仕事を求めている人におすすめです。あらゆる営業の仕事を支えるエキスパートとも呼べる「営業アシスタント」の派遣の仕事では大きなやりがいを感じる事が出来るでしょう。
知識量を増やしたい方
将来営業職に就きたいと考えている方におすすめです。営業の仕事をより身近な立場としてサポートする中で、あらゆる営業のノウハウを学ぶ事が出来ます。
また派遣として複数のアシスタント業務をこなすことで、更なる知識が増すといえるでしょう。
スキルアップを考えている方
スキルアップをはかりたいと考えている方におすすめです。
伝票や書類作成によるパソコンスキルの向上、顧客や営業社員とのコミュニケーション能力及びビジネスマナーのスキル向上、受注発注や売掛金買掛金等による会計業務のスキル向上、スケジュールや進行管理による秘書的スキルの向上等、社会人としての多くの知識や経験を豊富に学ぶ事が出来る為、人として成長出来ると考えられます。
自分自身のスキルアップに大変役立つ仕事といえるでしょう。
このように自由な働き方の中にも様々な経験をする事が出来る営業アシスタント派遣の仕事は、多くの方にビジネスの基礎を学ぶチャンスを与えてくれているといえるでしょう。
営業アシスタントで働くのに派遣とアルバイトはどっちがいい？
営業というのは、日々終わりがなく続いていく仕事である為、1日ごとの業務も明確な終わりが見えにくい仕事といえます。実際に営業をする人によってやり方も進め方も様々である為、営業アシスタントの仕事もそれにつれてとても大変といえるかも知れません。
このような点を考慮した場合、結果的にいえるのはパートやアルバイトとして働くよりも「派遣社員」として働く方がおすすめである事です。
その理由として給料の問題があげられます。先ほど一般的な平均額をまとめてありますが、アルバイト等の時給は900円〜1000円ほどになります。実際の仕事の内容からするとそれ程高いとは言えません。
その上企業に直接雇用となるパート・アルバイトの場合、早出や残業を求められる場合が多いと考えられます。時間によっては金額が少し高くなる等の配慮はあるかも知れませんが、営業のノウハウを学びたいと考える方以外は、リスクの方が優先されるといえるでしょう。
一方の派遣の場合は、時給に関してはパートやアルバイトよりも優遇されています。その上で適度にスキルを学べ、残業等のわずらわしさも少ない点を考えると、やはり営業アシスタントとして働く場合は派遣社員の方が望ましいといえるでしょう。
その他担当する営業との折り合いが悪かったり、実際の仕事に納得がいかないような場合にも、派遣社員であれば派遣会社に相談する事で状況が緩和されたり、または派遣先を変えて貰う事も出来ますが、パートやアルバイトの場合は仕事をやめない限りなかなか状況が変わる事は難しく、そういった面でも派遣社員がおすすめといえるでしょう。
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まとめ
今回は営業の仕事をあらゆる面からサポートする「営業アシスタント」の派遣の仕事にスポットを当てて調査してみました。
詳しい仕事の内容から給料、時間や日数、メリット・デメリット、どのような人におすすめか等、あらゆる角度からその内容を追及した結果、非常にやりがいのある職種である事がお分かりいただけたのではないでしょうか。
また実際に働く場合には、パートやアルバイトよりも派遣社員として働く事がおすすめである点も注目です。
営業をやってみたいけどまだ自信がないという方、未経験だけど営業アシスタントに興味を持った方、自分のスキルアップにチャレンジしてみたいと思った方等、多くの方の新たな派遣の道として派遣で働く営業アシスタントを検討リストに入れて参考にしていただけたら幸いです。
