OA事務のスペシャリストにもなれるかも！？人材派遣会社で技術を磨く
OAとはOffice Automationの略で、OA操作、つまりパソコンを使用する事務の仕事を指します。データの管理や集計・分析・資料の作成などが主な仕事ですが、企業や担当部署によっては一般事務や営業事務のような業務内容を任せられることがあり、職種としての線引きはあいまいな場合も多いです。
一般事務との違いは？
パソコンを使用する仕事がメインであるものの、一般事務のようにファイリングや備品の管理、来客応対や電話応対をする場合もあります。逆に「一般事務」の募集であってもパソコンを使用した仕事が大部分を占める場合もあります。
ですから、職種で仕事を選ぶ際は、単に「OA事務」・「一般事務」といった名称だけでなく、具体的な仕事内容に注目して、自分が希望している仕事かどうかを判断する必要があります。
ただし基本的には、「OA事務」としての求人の場合は、一般事務よりもOA操作の割合は高いと言えます。
データ入力との違いは？
OA事務の仕事と混同しやすいもう1つの職種として「データ入力」という仕事があります。
データ入力は、伝票・注文情報・顧客データの入力業務や、営業データ集計など、専用端末やExcelなどを使ってある程度決められた内容のものを、速く正確に入力することを目的とした作業を行う仕事です。
一般事務や営業のサポート業務を兼務することも多く、パソコンを使用して事務効率を上げることが目的のOA事務に比べ、データ入力の業務の内容は限られていることが多いようです。
また、集中して淡々と与えられた仕事量をこなすことが求められるため、コミュニケーションスキルはそれほど重要視されず、シフト制の短時間勤務や未経験OKの求人が多いのも特徴です。
OA事務に必要な資格やスキル
OA事務の仕事に就く場合、WordとExcelの基本操作ができることは最低条件です。会議やプレゼンテーション資料などの様々なビジネス文書を作成したり、データ管理を行ったりするため、文章スキルやデータ入力スキルは必須です。
それに加え、PowerPointやAccess・Illustrator・Photoshopなど使いこなせる能力があれば、さらに仕事の幅は広がります。
ただし、必ずしも実務経験がなくても、資格を持っている、専門学校などで操作経験があるというものでも大丈夫な場合が多いです。
また、OA事務では一般事務の仕事を求められることもあるため、パソコンスキルだけでなく、基本的なビジネスマナーや周りと調和を取りながら仕事ができるコミュニケーション能力も必要になります。
OA事務の派遣が勤務する日や時間帯
OA事務は、企業の業種や規模に関係なくあらゆる業界からのニーズが高い職種です。そのため、勤務時間は派遣先の就業時間に沿ったものになります。傾向としては平日9時〜17時前後の実働7時間・休憩1時間といったフルタイムの求人が多くなっています。
他にも、少数ではありますが、週に3日・午前のみなどの勤務体系の求人もあります。
OA事務の派遣の給与
OA事務の派遣の給与は時給制で、全国の平均時給は1,300円ほどです。ただし、これは他のどの職種の派遣にも言えることですが、首都圏、特に東京は高く、地方に行くほど低い傾向にあります。
具体的には、都内では時給が1,500〜1,600円／月収23万円前後の求人が多く、東北や九州などでは時給1,000円／月収17万円あたりが相場になります。
派遣の場合は、契約の際に勤務時間や出勤日数をあらかじめ決めるため、基本的には残業や休日出勤はありません。ただし、契約の際に残業OKという取り決めをしておけば、働いた分だけ時給が加算されます。
さらに、１日8時間以上／週40時間以上勤務した場合は、時間外労働として時給が25％以上割増されます。派遣には「サービス残業」というものはないので、働けば働いた分だけ給与は上がります。
OA事務の派遣として働くメリット、デメリット
メリット
- 幅広い業界からのニーズがある
- 年間を通して求人が多い
- パソコンのスキルアップにつながる
- トラブルや労使交渉の際は派遣会社が間に入ってくれる
- 職場が合わないと感じれば、更新しないという選択もできる
- サービス残業がないため、働いた分だけしっかり収入が得られる
デメリット
- OA事務だけでなく、その他の業務をすることも多々ある
- パソコンに向かう時間が長いので、肩こりや頭痛・眼精疲労の心配がある
- パソコンの基本スキルを持つ人は多いので、年齢が上がると採用されにくいこともある
OA事務の派遣がオススメの人
OA事務として採用されても、実際にはその他の仕事をすることも多々あります。そのため、パソコンスキルはもちろんのこと、一般事務と同じように柔軟性や協調性、事務処理能力を重視される仕事と言えるでしょう。
- 基本的なパソコンスキルがある（Word・Excelは必須）
- 正確な仕事ができる
- パソコンスキルを活かした仕事がしたい
- 何事にも臨機応変な対応できる
- コミュニケーションがしっかりとれる
- 大手企業・有名企業で働きたい
- 平日勤務がしたい
OA事務で働くのに派遣、パート・アルバイトではどっちがいい？
それぞれの特徴をまとめて考えてみましょう。
派遣
- 勤務時間や仕事内容があらかじめ決められている
- 時給が高い
- 派遣会社の福利厚生（社会保険・研修制度など）が受けられる
- 労使交渉や、派遣先とのトラブルの際は派遣会社が間に入ってくれる
- 更新のタイミングで契約を終了することもできる
- 逆に更新されずに契約を切られることもある
- 交通費は時給に含まれることが多い
パート・アルバイト
- 未経験可やブランクOKの求人も多い
- 雇用期間の制限がない
- 交通費が支給される
- 時間や仕事内容は働きながら決められることが多い
- 現状では、社会保険は自分で加入しなければならないものが多い
- 時給が低い
- 会社の福利厚生を受けられない場合がある
- トラブルについては、勤務先と直接交渉しなければならない
- 操作などの不明点やスキル不足は自分で解決していく必要がある
パート・アルバイトは、未経験者や短時間勤務を希望する方にとっては働きやすい印象です。しかし、ある程度の経験やスキルがある人にとっては、給与面で物足りなさを感じるかもしれません。
フルタイム勤務をしたい、期間を決めて働きたい、働きながらスキルアップをしたいという方には派遣での勤務が良さそうです。
OA事務の仕事を探すのにオススメの人材派遣会社やバイト求人サイト
テンプスタッフ
設立40年、業界トップクラスの求人数のテンプスタッフは、オフィスワークに強い派遣会社であり、OA事務の求人も数多く扱っています。産前・産後休業や育児休業制度など、働くママの支援に力を入れている会社でもあります。就業中に困ったことがあれば対面でもメールでもキャリアカウンセリングが受けられるサービスもあります。
アデコ
北海道から沖縄まで全エリアをカバーしている派遣会社です。一般派遣の仕事以外にアデコ独自のシステムとして「キャリアシード」があります。事務系の仕事でスキルアップを目指す方を対象に、アデコと無期限の雇用契約を結び、経験や職種を考慮した上で派遣先が決定されるというものです。勤務先企業は東京都内と大阪府内の大手企業が中心ですが、専属のキャリアコーチが個人に合わせたキャリアプランを作成して前面サポートしてくれます。研修制度も大変充実しています。
マンパワーグループ
アメリカに本社を持つグローバルな派遣会社で、外資系企業に強く語学力を生かせる仕事も多数扱っています。マンパワー独自の案件も多く、企業とのつながりも十分と言えるでしょう。外資系企業に興味がある方はぜひチェックしておきたい派遣会社です。
テレビ局・新聞社など、それぞれの企業の求人サイト
テレビ局や新聞社などでは、独自の派遣子会社を設け、OA事務に携わる人材を募集していることが多くあります。リクナビやマイナビなどの求人サイトに掲載されていることもありますが、気になる企業があればそういった派遣制度がないかを直接調べてみるのも良いでしょう。
無料OA研修を積極的に利用しよう
大手の派遣会社に登録すれば、わざわざスクールに通わなくともOA操作のスキルアップが可能です。
例えば、スタッフサービスやリクルートスタッフィングでは無料でOA研修が受けられます。また、テンプスタッフのようにスマートフォンやタブレットを利用して自宅で受講できるコースを設けている派遣会社や、より高度なOAスキルを身につけたい方向けに、優待価格でスクールに通うことができる派遣会社もあります。
OA操作に自信がない方、よりスキルアップしたい方は、積極的に利用しましょう。
まとめ
派遣の求人でよく目にする「OA事務」。その内容やメリット・デメリットがお分かりいただけたでしょうか。
前述したとおり、企業によって職務内容の範囲は異なるので、OA事務の募集で採用されたとしても、実際には一般事務のような仕事も兼務することがほとんどです。
ですから、応募の際は「職種」だけでなく、むしろ「仕事内容」に着目し、自分の求めることや出来ることに合っているかどうかをよく検討する必要があります。そして、このことが働き始めてからのトラブルを防止する大切なポイントでもあります。
OA事務を必要とする企業は都市部・地方を問わず、そのニーズは途切れることがありません。自信をもってスキルをアピールできるような経験を積むことで、長く働くことができ、また派遣先の企業からも「この人でないと困る」と思ってもらえる存在になるでしょう。
